シトロエン、2023年上海モーターショーで、新しいコンセプト 「CITROËN AUTONOMOUS MOBILITY VISION」を発表

  • シトロエンは、2023年4月18日から開催される上海モーターショーで、コンセプト「Citroën 
    Autonomous Mobility Vision」の新たな解釈を、3種類の新しい「ポッド」で発表
  • 「Citroën Skate」は自動運転EVプラットフォームで、さまざまなポッドとの組み合わせに
    より、市街地の移動時にユニークな体験を提供
  • 中国で開発された3つの新しいポッドが、さまざまな体験を提供。「Immersive Air」は実
    車化されたポッドで、「Cozy Capsule」と「Wander Café」はデジタルデータで公開

シトロエンは上海モーターショーで、コンセプト「Citroën Autonomous Mobility Vision(シトロエン オートノマス モビリティ ビジョン)」の新たな解釈を、地域のニーズに合わせて開発された様々な「ポッド」で発表します。シトロエン中国は、3つの異なる顧客体験を提供する、3種類の新しいポッドを開発しました。「Immersive Air(イマーシブ エア)」は唯一実車化されたポッドで、「Cozy Capsule(コージー カプセル)」と「Wander Café(ワンダー カフェ)」はデジタルデータでのみ公開されるポッドです。「Citroën Skate(シトロエン スケート)」とともに展示されるImmersive Airは、楕円形のポッドが垂直な長方形の背骨と交差したデザインで、ティンテッドガラスのデュアルスライドドアを備え、多人数が乗車できます。内部はエンターテイメントポッドになっており、乗員はビデオゲームや音楽鑑賞、カラオケ、映画鑑賞なども楽しむことができます。この大胆なコンセプトにより、シトロエンは2020年に開始したプロセスを継続し、社会的責任と共有性に一層配慮した電動モビリティの新しいビジョンを提案します。

CITROËN AUTONOMOUS MOBILITY VISION:シェアードモビリティの新しいモデル
シトロエンは、都市モビリティを見直し、すべての人が不便を我慢することなく、都市中心部で提供されるあらゆる機会を活用できるよう考えています。そのためには、都市の交通の流れをより円滑かつ快適で、人にやさしいものにすると同時に車内体験の刷新によって、車での移動を快適でストレスのない、便利かつ有益なものにすることが必要です。
Citroën Autonomous Mobility Visionは需要に適応し、オープンソースの原則に基づき、自律的でクリーンなモビリティを共有するという、革新的なコンセプトを提案しています。

このモビリティモデルは、Citroën Skateと「ポッド」に分かれているという重要な原則に基づいています。これにより、Citroën Autonomous Mobility Visionは、都市内をノンストップで移動する輸送ロボットであるCitroën Skateと、ユニークな体験を提供するために開発されたポッドの組み合わせを提案しています。Citroën Skateは移動手段であり、輸送装置です。各種のポッドをCitroën Skateに載せるという仕組みにより、ユーザーは好きな時に希望のサービスを選ぶことが可能です。このシステムにより、シトロエンは運転に集中する必要性をなくし、移動中の体験を楽しむための貴重な時間を提供します。

ポッドはオープンソースの原則に基づいて提供され、サードパーティが独自の判断で、Citroën Skateの技術仕様に基づいた互換性のあるポッドを開発することができます。Citroën Skateの技術を活用することで、コミュニティや公共機関、企業はそれぞれのニーズに応じて、公共またはプライベートなスペースで、人や物の輸送やサービスを行うことを目的とした独自のポッドを開発することができます。医療センターやフードトラック、読書エリアやジムなど、まったく新しい移動型サービスの市場開拓の可能性が広がります。

3つ目の重要な原則は、Citroën Skateの自律走行技術によって、エコロジーに配慮したモビリティを提供し、交通渋滞を緩和することが可能になるということです。自律走行車が実用化されると、専用レーンの利用により、従来型自動車に比べて3倍の台数の車両が走行可能になります。しかし、自律走行車の実現を図る個別のアプローチは、現状ではあまりに高価なモデルとなります。それに対して、Citroën Autonomous Mobility Visionのアプローチでは、Citroën Skateの利用率を高めることで、自律走行技術のコストを最適化することが可能です。需要に応じてCitroën Skateを最大限に活用するためには、インテリジェントなフリートマネジメントが重要な要素のひとつとなります。
そのため、この革新的なシトロエンのアプローチでは、ポッドとCitroën Skate、専用レーン、フリートマネジメントなど、エコシステム全体の連携によるリソースの最適利用が普及の鍵を握っています。

中国市場を意識してデザインされた3つのポッド
シトロエンでは、中国市場のライフスタイルのニーズに合わせて、喜びにあふれた乗車体験を実現すべく、3種類のユニークなポッド、Cozy Capsule、Immersive Air、Wander Caféをデザインしました。

Cozy Capsule:最大2名が乗車可能で、温かみのあるプライベートな移動空間を提供します。大都市では1時間以上の通勤が多くなってきていますが、Cozy Capsuleは、朝の通勤時にはリラックス効果を高め、帰宅時には忙しい1日の疲れを癒すことができます。このポッドのデザインはフランスの香水瓶に着想を得たもので、安定した台座の上にクリスタルの外殻を置き、上部は穏やかな日の出をイメージしたムード照明で覆い、目線から下のボディは彫りの深い木目で囲んでいます。

クリスタルシェルの内側には、柔らかいオレンジ色のエッグシェル型シートが配置されています。これはきわめて快適なメインシートでフルの可倒機構を備えており、標準的な着座姿勢から180度に倒したフラットポジションまで、さまざまな使い方ができます。人間工学に基づいて考え抜かれたフォルムと、ソフトな肌触りのアルカンターラ製トリムが、Citroen Advanced Comfort(シトロエン アドバンスト コンフォート)テクノロジーを体現しています。プライバシーとリラクゼーションの向上に配慮して、半透明の上部構造は透明度の調整が可能になっており、外からは中が見えないようにして、包み込まれるような感覚をさらに高めることもできます。メインシートの向かい側には、1対1のプライベートな会話に便利なサブシートを用意しました。これはコルク素材で形成されたシートで、背もたれを横に伸ばして肘掛けとしています。また、室内には空気清浄機や自動給水機能付きのハンギンググリーンも装備し、健康的で快適な環境を提供します。再生素材を用いたベース部とコルクで構成されるインテリアが、このポッドのエコフレンドリーなデザインを際立たせています。

Immersive Air:楕円形のフォルムと、その中央を縦に貫く長方形の背骨が印象的なデザインで、多人数乗りのポッドです。エクステリアは、コントラストを効かせた色の濃いガラスで覆い、メタリックな輝きを放つパラメトリックパターンでハイライトを添え、神秘的な輝きを放つハイテクなポッドを実現しました。デュアルスライディングドアとパノラマウィンドウには、外からは室内が見えない一方向ティンテッドガラスを採用し、視認性とプライバシーを両立しています。乗客は、音楽鑑賞やカラオケ、ビデオゲームや映画鑑賞を一緒に楽しむことができます。そのテンポは、エクステリアの長方形の背骨に組み込まれた薄い縦型パネルディスプレイに表示されます。

このポッドの内部に一歩足を踏み入れると、乗客は没入感のある世界へと導かれます。インテリアの積層装飾に組み込まれたムード照明が、カラオケやゲームの雰囲気を演出し、サラウンドサウンドと、上下に表示されるシンクロナイズドデジタルアニメーションが、全体的な没入感を高めます。このデジタルアニメーションは、再生中の音楽に合わせて、ダイナミックなグラフィックと癒しのグラフィックに変化します。4Kディスプレイ、ゆったりとしたムードのライティング、天井のソロマイクなど、即席のソロパフォーマンスが楽しめる環境が整っています。

シトロエンのコンフォート基準に従って作られたラウンジシートは、人間工学に配慮して設計されており、柔らかなクッションがくつろぎを提供します。特殊な織り柄に赤と青のトリミングを施し、虹色のグラデーションを表現することで、テクニカルな印象を添えています。Immersive Airポッドの車内では、他のエンターテインメント手段を探す必要はありません。すべてが揃った環境で、楽しみながら次の目的地に向かうことができます。

Wander Café:大都会をクルージングしながら、2人の乗客に専用の冷製料理と飲み物を提供するオープンエアポッドです。他の2つのポッドとは異なり、Wander Caféは、都会のそよ風を感じながら、快適な移動を享受することができるオープンポッドとなっています。周囲360度が見渡せる対面式の座席で、軽食や飲み物とともに、ちょっとした周遊を楽しむことができます。

このポッドは、背もたれが伸びてポッドの脚部となり、クッションがカーブして床とつながる軽量構造を取り入れています。モダニズム建築を思わせる構造体が、側面から立ち上がって座席エリアを包み込み、頭上に浮かぶ天井を形成しています。ドアのないデザインにより、スムーズに乗り降りすることができます。ヒューマンマシンインターフェース内蔵のテーブルディスプレイから注文して、セルフサービスの料理や飲み物を簡単に利用することができます。晴れた日のアフタヌーンティータイムや、美しい夜景を眺めながらのハッピーアワーの集まりに、喜びをもたらす特別な飲食物提供システムです。

CITROËN SKATEの詳細
1.    都市型モビリティを向上させる車載技術
Citroën Skateは、専用の保護レーンにより円滑かつ最適なモビリティを確保することで、都市中心部全域を移動できるアーバンモビリティソリューションです。Citroën Skateは、自律走行電気自動車で、電磁誘導方式により充電できるため、必要に応じて専用の充電拠点で自動的に充電し、ほぼ24時間365日の連続運転が可能です。
Citroën Skateは、ポッドが必要に応じて移動するためのモビリティプラットフォームです。リクエストを受けてポッドまで自走し、その下に入り、ポッドを移動させてサービスを提供します。ポッドの架装は10秒以内で完了します。Citroën Skateは、あらゆる種類のPodを移動させることができるユニバーサル モビリティ プラットフォームであり、このテクノロジーの日常生活での活用を促進するものです。

輸送・物流ユニットを動かすために必要な技術をすべて搭載し、不必要で高価な装備を省くことで、自律走行技術の採算性を高めています。これに比べ、一般的な乗用車は統計によると95%の時間、駐車しているため、この技術をフルに活用することはできません。Citroën Skateは、ウルトラテクノロジーを搭載したスケートボードのようなもので、バッテリー、電気モーター、センサーなど、自律走行と電動走行に必要なすべてのインテリジェンス能力とテクノロジーを備えています。最高速度は、エリアに応じて25km/hまたは5km/hに制限され、すべての利用者の安全を確保することができます。ポッドがどのように使用されるかに応じて速度を設定することで、ニーズに合わせた効率的な運用が可能です。

Citroën Skateは、全長2,600mm、全幅1,600mm、全高510mmという小さなスペースしか占有しないため、公共スペースを無駄にすることなく走行できるのが特長です。自動車のボディを削ぎ落としたコンパクトなサイズとデザインにより、クレバーでユニバーサルなモビリティソリューションを実現しています。

2.    テクノロジーをアピールするデザイン
「19_19 Concept*」の未来的なアンダーボディの形式言語から派生したCitroën Skateのデザインは、細部にまでこだわった組み込み技術を強調しています。「マクロシェブロン」パターンと、艶消しブラックとアルミニウムの外観を組み合わせたダークな色合いの素材が、その上に架装されるポッドのショーケースとして機能します。Citroën Skateの中央に誇らしげに配された大型のダブルシェブロンロゴは、テクスチャーと素材のアレンジによって、ブランドのオリジナルロゴを再解釈しています。Citroën Skateは、こうした特徴を19_19 Concept*から受け継いでいます。

* 19_19 Conceptは、シトロエンがブランド100周年にあたる2019年に開発したコンセプトカーで、都市からエスケープするための、きわめて快適な都市外モビリティというビジョンを掲げています。

Citroën Skateの前後と側面には、シトロエンロゴの裏に組み込みシステムが配置されており、歩行者、自動車、自転車、スクーターなど、道路上のあらゆる物体を検知して、完全な安全運転と自律走行を実現しています。Citroën Skateのフロントとリアは完全に同一です。規制に準拠し、他の道路利用者に進行方向を明確に示すために、シトロエンのロゴは、フロントは白、リアは赤のバックライトで照らされます。

Citroën Skate は、移動中に比類なき運転快適性を提供し、ポッドを揺らすことなく快適に収容するために、可動式の油圧クッションを装備しています。Citroën Advanced Comfort®のロゴは、シトロエンがどんなタイプの車であっても、快適さの代名詞であることを思い出させるものです。

3.  グッドイヤー製ホイール
コンセプトもデザインも画期的なこのホイールは、グッドイヤーが考案・開発したものです。同社は、19_19 Conceptの壮大なデザインと巨大なサイズのホイールでも、シトロエンのパートナーを務めました。グッドイヤーは、Citroën Skateのために、グッドイヤーのウィングフットとロゴが入った球体タイヤで構成された全方向ホイール「Eagle 360」を開発しました。小型の電気モーターを搭載したこのホイールにより、Citroën Skateは360度自由自在に動くことができます。パソコンのマウスのようにどの方向にも移動可能で、進行方向を気にすることなく、その場で向きを変えて、狭いスペースにも入り込むことができます。

技術仕様

モデル名 ドライブトレイン 最高速度 全長 全幅 全高
Citroën Skate 自動電磁誘導重点式 25km/h 2,600mm 1,600mm 510mm



連絡先:
プロダクトコミュニケーションマネージャー
BENJAMIN.DEMOZAY
TEL +33(0)6 17 69 91 43
https://fr-media.citroen.com

2023 年 4月18日 、フランス ポワシー発
※ 上記は、本国のプレスリリースを一部意訳したものです。

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